エメラルダス EMERALDAS

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エメラルダス EMERALDAS

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2018年の追加モデル2本。SMTがもたらす、濃密なエギングの記憶

2018年の追加モデル2本。SMTがもたらす、濃密なエギングの記憶

エギングには、エギをシャクって動かす時間と、止めて待つ時間がある。
じっと止めて待っている間に、何も伝わらず、何も起こらなければその時間は、いわば「無」に等しい。
SMTの高感度は、その無を彩っていく。埋めていく。波の鼓動。イカの触れる感触。かすめる海藻。
エギングの、すべての時間を楽しくする。

ストイストの本質

山田がポロっとこぼした言葉に、ストイストの本質が垣間見えた。

「スノーボードに例えて言うとね・・・・・・」

スノーボードはやったことがないので、よくわからないかもという方も、しばし、ご清聴を。

言わんとすることは十分、伝わるはずだから。

「スノーボードでね、ホンマにタイムを出そうと思ったら、カチカチの板にせんと、タイムは出ないんやけど、フリーランを楽しもうと思ったら、もう少し柔らかくて、勝手に板が曲がってくれて、柔らかすぎずにしなやかなところが出てくる板の方が、フリーランは楽しく感じる」

「ストイストは、フリーランのようなロッド。ただただ、ガツンとイカを獲りにいくことばかりじゃなくて、シャクった時の心地よさひとつから、もう釣りの楽しさが始まってるようなものでありたい。『レース』になると、性能のためならツラさも我慢するようなところも出てくるじゃないですか。そうじゃなくて、楽しさや気持ちよさ、心地よさは犠牲にしない領域での性能というか、ね」

レース。競技。コンペティション。

ストイストがやりたいことは、そこにはないのだ。

走りを極めたレーサーが、サーキットじゃなく公道を、景色や風を存分に楽しみながら走るためのクルマのごとく。

エキスパートだからこそわかるプレジャーを。

目の肥えたエキスパートの口元を思わずニヤリとさせるほどのテクノロジーを。

ストイストという、ただの釣竿に、山田は精一杯のメッセージを込めて送り出す。

これがストイスト流の
ハードジャークロッドだ
76MMH-SMT

メーカーとしては、あまりこんなことは書きたくないのだが、山田の口に戸は立てられず・・・・・・。

「誤解を恐れずにいえば、僕自身の好みではないんですよね。76MMH-SMTは」

もちろん彼自身で監修した。

思い入れがないはずはない。

出来にだって手を抜くわけもない。

確かに、76MMH-SMTは、例えば南紀などを舞台に、意欲体力に溢れた若いエギンガーたちが、自身のすべてを賭けるがごとくロッドを振る、ハードジャークスタイルのために作り上げた。

それが山田本来のスタイルではないからこそ、そういうのだ。

山田は、自分の釣りにおいては、もっと長めの、しなやかな竿を好む。

しなやかさと鋭さと軽さを持ち、それでいて強い。従来のモンスターハントロッドとは一線を画す性能

「実は僕も昔からやってたんや・・・・・・ってことにしようか? そんなウソ、一発でバレるわな(笑)。じゃあ、なんで僕が手掛けたか? ストイストにラインナップしたか? エギングには、いろいろなスタイルがある。もちろん自分ではやらないようなものもある。それぞれのスタイルで、みんな楽しんでいる。ただ、僕自身、いろいろなスタイルを長いこと見てきて、自分やったらこうやって作るんやけどな、とか、ストイスト級のテクノロジーを投入したらこのレベルに持っていけるのにな、っていう部分は、正直、もどかしさとともにありましたよね。だから自分にとって出番の少ないものでも、僕なりのアイデアを加えて提案してみたかった」

そのひとつが、76MMH-SMTだ。

ティップに搭載した、ショートのSMT(スーパーメタルトップ)は、ハードジャークスタイルには一見、似つかわしくなくも思えてしまう。

「木森(ダイワテスターの木森直樹)なんて、ブンブンシャクっとるクセに、そのあと待ってるときなんて、メッチャ繊細や(笑)。結局、ハードジャーク=ガンガンシャクれる棒でエエやろ、という方向性で作った竿なんかでは、彼らの釣りを深い部分までは、まるで満たしてあげられないと思ったよ。『待ち』の性能をもっと底上げしてあげな」

そのためのSMTなのだ。

「手感度と軽快な操作性の両立を求めると、76M-SMTTに搭載したSMTT(スーパーメタルトップチューブラー)になる。ティップにもっと繊細な振れとかの目感度まで求めるとSMTになる。76MMH-SMTは、今までのハードジャークロッドに欠けていた、待ちの時間を楽しめるようにしたかった。だからSMTをチョイスした」

体への負荷が少なく、それでいてしっかりと大型エギを扱え、フッキングも決まる

◆ストイストのしなやかさを備えたパワーロッド。ハードジャーク対応

EMERALDAS STOIST AGS 76MMH-SMT [OUT GUIDE MODEL]

エメラルダス ストイストAGS 76MMH-SMT (アウトガイドモデル)

■76MMH-SMT
大型エギでモンスターを狙う為のスペックを研ぎ澄ませたモデル。大型エギをフルキャストし、エギを抱いたモンスターにもしっかりフッキングさせることが出来るMHの強靭なバットパワー。そしてティップはあえてしなやかさを残すためにMに設定し、トップ部には『SMT』(スーパーメタルトップ)装着することで大幅に感度と操作性を向上させた。従来のただ張りの強い、硬いロッドとは一線を画すこのモデルはエギをしっかり沈める、しっかり流して繊細なアタリを捉えるといった、待ちの釣りに徹することが可能なモンスター対応モデル。

EMERALDAS STOIST AGS 76MMH-SMT
[OUT GUIDE MODEL]

アジングロッドのごとき
ティップのエギングロッド
80LM-SMT

80LM-SMTのティップには、ダイワエギングロッド史上、最細となる、先径0.6㎜のSMTがセットされている。

この極細SMTは、言葉豊かにわれわれに語りかける。

“これは波だぜ。”

“オイ、イカが食いあげたぞ。”

ひとつひとつの揺れ、振れが、SMTが発する言葉だ。

80LM-SMTは、そういう対話が楽しめる竿だ。

エメラルダスファンのなかには覚えている方もいることだろうが、かつてエメラルダスEX AGSにラインナップされていた88L/M-SMTメタルブースター以来の、山田が手掛けるしなやか系SMTの新作になる。

「確かにメタルブースターを短くした方向性の竿ではあるけど、ティップをもっともっと繊細にしました。先径0.6mm。バリバリ細い。これによって、ホンマにちょっとだけティップが持っていかれるような、そんな表現をしてくれるからね。まるでアジングでもやっているかのような。ピッて竿先が揺れ、それを捉えてアワセるような世界。エギングロッドでは、ストイストでしか見れない世界やろうね」

0.6mmの極細SMT(スーパーメタルトップ)が、海の中の様子を雄弁に語りかけてくれる

もちろん、エギを潮に乗せて遠くに送り込んでいく釣り、バックドリフトにもピッタリ。

「流していったはるか沖で、触ったな、今、絶対に触ったよな。よし、もう一回、止めて落としてみるぞ。ヨッシャ、やっぱり!みたいなことが、この竿ではホンマに起こりよる(笑)。鈍い竿だと、急にゴンときて、あ、イカおったんや、っていう、その一瞬しか楽しみはないのに比べて、80LM-SMTは、一杯のイカがもたらすストーリーを、最初から最後まで楽しめる。感度がもたらすものって、結局のところ、楽しさなんですよ」

SMTは投げにくいのでは?、0.6mmなんて折れちゃうんじゃ?と、心配する声も・・・・・・。

「最初はみんな、それを気にするよね(苦笑)。全然ない、ない。投げるのなんて、どんな竿でも、ほとんどここ(バット部を触りながら)に乗せてるからね。まあ、僕の映像をどっかで見てくださいな。つねに120%の力でフルキャストしてるでしょ? 竿先をいたわるような、弱気のキャストなんてしていないから」

    SMTはそうそう折れるたぐいの素材ではない。
    むしろ一般的なロッドティップよりも強度的には強いくらいだ。安心してフルキャストを

◆0.6mmSMT搭載。驚異的な感知能力を持つ、超高感度モデル

EMERALDAS STOIST AGS 80LM-SMT [OUT GUIDE MODEL]

エメラルダス ストイストAGS 80LM-SMT (アウトガイドモデル)

■80LM-SMT
エギを潮流に乗せて広範囲を探るバックドリフトや、シビアな状況下での使用における卓越したエギの操作性、感度を持ち合わせたショート超高感度モデル。ティップにはダイワエギングロッドで最も細い0.6mmの『SMT』(スーパーメタルトップ)を採用。『SMT』だからこそ成し得る驚異的な感知能力の高さは、これまで感じ取れなかったイカのタッチやわずかな潮流の変化の把握まで、アングラーにとってこの上ない武器になることを約束する。またバット部はMに設定しており、繊細なトップセクションを持ちながらも掛けたイカをしっかり寄せることが出来るパワーを持たせており、感度、操作性、パワーといった現代のエギングに求められる必要不可欠な要素を集約した1本。

EMERALDAS STOIST AGS 80LM-SMT
[OUT GUIDE MODEL]

山田ヒロヒト

山田ヒロヒト

ヤマラッピの愛称で知られる、エギングのスペシャリスト。日本全国のエギングフィールドを飛び回って釣りをした経験を、ストイストをはじめとするエメラルダスの各シリーズにフィードバックする